種子消毒
うちでは毎年JAから100%種子を購入しています。
品種の混ざりを防ぐ、質の良い種を使って良い苗を作るためです。
種子消毒の方法としては、
- 農薬を使う
- お湯を使う
この2つがあります。
60℃10分で殺菌処理するのが温湯消毒です。有機栽培に取り組んでいる方がやっていますね。
うちでは農薬を使います。
動画の方でも説明していますが、
- テクリードC
- スポルタック乳剤
この2種類を使い分けています。
うちの地区の決まりでは、特別栽培米にはテクリードCのみ使用できます。
慣行栽培のはえぬきには、コストパフォーマンスにも優れるスポルタック乳剤を使います。
種子消毒をすれば絶対病気がでないわけではない
うちでは3年程ばか苗病に悩ませられたことがありました。
種子消毒はしている、箱も消毒した、じゃあ何が原因か・・・
県の指導員の方に相談してもはっきりしませんでした。
原因は、苗箱に混ぜるくん炭にあったのです。
くん炭は籾殻を焼いたもの。
ばか苗の菌がいる圃場のコメを籾摺り。
それをくん炭にして次の年に使う。
そしてまた病気が出る。
このサイクルだったのです。
焼けば菌は死ぬと思うのですが、火が通ってないところがあって、そこにいる菌が保存中に増殖したのではないかと。
個人的な予想です。
籾殻をよそからもらってくん炭を作るようになってからは、ぴったり治まりました。
このように、種は殺菌してもその後に病原菌が入ってこられればどうしようもないのです。
病気はいろんな要素、条件が絡んで発病するので、まずは1つでもリスクを減らすことが大事です。
そのための種子消毒です。
最大限効果を発揮させるために
農薬というのは、誰が使っても同じように効果がでるものではありません。
しっかり作物の特性、農薬の知識がないと効果が半減します。
まずは裏のラベルをじっくり読むことです。
種子消毒の場合
- 水温は10℃以上を保つ。
- 農薬を循環させる。
この2つが大事です。10℃を下回ると、農薬の効果が下がるばかりか、種籾がショックを受けて発芽率の低下に繋がります。とにかく初日だけは水温を10℃以上にすれば、その後の浸種は多少低くても影響が出にくいそうです。
そこで使うのが催芽機。
芽出しだけではなくて、消毒から活躍してもらいます。
13℃設定で24時間。循環もできるし、酸素も供給できる。農薬がむら無く浸透します。
うちでは機械の大きさから2回に分けなければなりませんが、たいした手間ではありません。
苗に病気がでてしまったらそれこそ地獄の手間です。
丁寧な作業を
育苗までの春作業は基本に忠実にすれば失敗がかなり減ります。
JA、県の情報をしっかりキャッチして、丁寧に作業をしていい苗をつくりましょう!
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