決して安い買い物ではないトラクター
農作業の花形、メインマシン「トラクター」
アタッチメントを変えればいろんな作業ができる、素晴らしい機械です。
さて、近年排ガス規制やらで本体価格も上がってきていて、簡単な買い物ではなくなってきているわけですが・・・
どのように選んだらいいのか?
馬力?キャビンあったほうがいいの?セミクローラーって?
私もヤンマーの63馬力、イセキの46馬力セミクローラータイプ、の二台を所有しております。
使ってみて感じること、購入するときの選定方法を紹介したいとおもいます。
圃場から作業機の大きさを考える
圃場の区画はどうなっているのか。うちの地区だと田んぼ一枚が20a。
80m×25mです。
この25m幅、ロータリーはどれぐらいの物を使うといいのか?
ロスもあるので往復数は余裕をみて計算します。
- 1.6mロータリー 25÷1.6÷2=7.8 約8往復
- 2mロータリー 25÷2÷2=6.25 約6.5往復
- 2.4mロータリー 25÷2.4÷2=5.2 約5.5往復
進入路は圃場に1つだけなので、2m、2.4mの場合は片道分空戻りが必要となります。
まずは圃場に合わせて何往復で仕事が決まるのか。これを把握します。
失敗談
うちの代掻きハローは4.1m幅を使用しています。3往復で決まるはずだったのですが・・・微妙に残る。40センチくらい。
こうなると、もっと狭い幅でも良かったなと。それか大きくして4.3mくらい。
4.1mより上のクラスだと油圧での開閉です。お値段も跳ね上がるので、いま現状の面積では必要ないかな、と思っています。
馬力は?
作業機の幅が決まりました。次は作業スピード。
水田であれば代掻きでまた砕土するので、土は荒くても大丈夫です。
ただ耕耘深さ15センチは欲しいので、ロータリーを適正な位置まで下げる。
深ければ当然馬力が必要です。
我が家の例
- ヤンマー63馬力 2.4mロータリー 2.5km/h
- イセキ46馬力 2mロータリー 2.1km/h
このセッティングで行っています。
ヤンマーはエンジン回転数を2000程度でも余裕です。
一方イセキの方は2400回転 フルに馬力を発揮しないと辛い。
ヤンマーには2.6mのロータリーを検討したのですが、格納庫の入り口に入らなかったのです。
近年はキャビンの分が高くなってきているので、格納庫もよく考えないといけません。
おおよその目安
- 1.6m 35馬力前後
- 2m 40〜50馬力
- 2.4m 50馬力〜
あとは格納庫の広さ、使用場所で考えます。
60馬力以上だと作業機との接続規格が変わるので注意です。日農工のヒッチサイズがSからLになります。
「あれ?いままで使っていたのがあわない」
とならないように、機械屋さんによく見てもらいましょう。
ヤンマーを選んだ理由
このトラクターを選んだ一番の理由。それは・・・
カッコよかった!
いやいや、ここまで馬力がどうのこうの言ってそれはないだろうと。
まあかっこいいのもありますが、一番はスタブルカルチという作業機をガシガシ使いたかったから。
イセキでも引っ張ることはできます。セミクローラーなので牽引力もある。
ただ20センチの深さに設定すると負荷が大きすぎた。
となると上のクラスのトラクターが必要。
セミクローラーが一台あるので、タイヤも欲しい。(セミクローラーにもデメリットがある)
様々なデモ機を借りて、値段交渉もうまくいったのが決め手となりました。
賢い購入方法
- デモ機を借りて比較する。
- 2つ以上の農機具店で比較してみる。
- 購入時期は計画的に決めておく
実際ヤンマーにするかどうか決める前は、2つの販売店と交渉しました。
いつも付き合いがあるJ社。ちょっとずつお付き合いが始まってきたK社。
「K社からもデモ機借りたんだよね。なかなか良かったよ。」
J社の担当に言ってみたところ、
「デモ機だったのでよければ、安く出せます。」
デモ機といっても30時間程度しか使っていません。初回のオイル交換なども全部やった状態での納車なので、とてもお得感はあります。
機械選定も大事な農作業です。機械屋さんと上手に付き合い、計画的に購入しましょう。
今必要となったらゆっくり比較もしてられんわい。